【推し集落ができました】奄美大島旅行記(6)
名瀬で呑み喰いした翌日は島の北側をドライブし、奄美を発つ天使を見送りました。その後は赤尾木という、特に何もない集落に二泊。これが最高でした。無理に駆け足で加計呂麻島に行くよりも、最初からここだけで良かったかもと思うくらい。
奄美大島のどこでもいい。二泊したら、
そこがあなたの「推し集落」になります。
名瀬の宿を出て、島の北部を車で巡ります。赤尾木・赤木名・手花部の、曇っていても青く穏やかな海を見ながら「帰りたくないなあ」と天使。ですよねー。

島の最北端、笠利埼。灯台は工事で登れませんでしたが、工事してなくても登るのをためらうほど急な階段です。岸壁に靴が揃えて脱いであったのも怖かった。


先日は歩いてきた笠利教会、あやまる岬、土盛海岸を逆にたどって空港へ。あやまる岬の上の展望台がすごかった。これで晴れてたらなあ!

飛行機に乗る天使を見送って、私は赤尾木へ。宿というよりアパートみたいな「さとの家」に泊まります。天使がいなくてしょんぼりしていましたが、海の見える部屋に入った瞬間にすっかり忘れてテンション上がりました。

荷物を置いて集落を散策。近くの商店が日曜休みだったのは残念でしたが、すごくいい鮮魚店がありました。近くで獲れた魚介を丸ごとや切り身、刺身、フライなどにして売っているお店です。この日は港で9本足のタコが水揚げされたそうで、見せてもらいました。

他にも魚や貝について詳しく説明してもらい、「ちょっとクセがあるけどおいしいよ」と言われたニザダイを購入しました。宿に戻ってひとっ風呂浴びたら、海を見ながら宴の開始。「クセがある」と言われたニザダイですが、全然クセがありません。あっさりしていて旨みが強い。刺身で食べるのに飽きてきたら、名瀬のコンビニで買ったインスタントの鶏飯雑炊に乗せて鯛茶漬け風に。これまた旨い!さんざっぱら呑み喰いして、そうそうに眠りにつきました。

翌日は特に予定もなく、海岸沿いをぶらぶら散歩。赤尾木は大きな湾の中央に位置しているので、どこまで行っても海は穏やかです。
赤尾木教会。南国らしい建物と、巨大なガジュマルの木が印象的でした。礼拝の後に木陰でおしゃべりしたい。

赤尾木と同じ湾内の芦徳漁港。赤尾木よりちょっと深くなってるのかな?海の色が最高にきれいです。リゾートホテルやグランピング施設が点在しているのも納得。インスタ映えしそうな景色がいたるところで見られます。


湾内の景色を堪能した後、島を横断して反対側の海岸へ。静かな湾内とは対照的に荒々しい外海です。観光名所になっている「ハートロック」は、サンゴ岩がハートの形に見えるというもの。それ自体は大して見ごたえがないのですが、サンゴ岩の複雑な海岸線と打ち付ける波がダイナミックでした。海岸に出るまでのジャングルも、インスタントに秘境感。



宿に戻ってもまだ日が高く、窓から見えるきれいな海にテンションが上がってしまい、水着に着替えて海へ出発。タオルとカメラだけ持って、宿の備品のサンダルで窓から出ました。
とはいえ、浅すぎて魚もサンゴもいない海なんですよね…ひとしきり歩いても、胸のあたりまでしか水が来ません。あとまあ、周りの集落から普通に生活排水が流れ込んでいるので、加計呂麻島なんかに比べると水の透明度はやっぱり落ちます。赤尾木の海は入るものではなく眺めるもの…
海から上がって部屋に戻り、洗濯と風呂を済ませると早めの晩酌スタート。近くの商店で買った油ソーメンと、前日と同じ田畑鮮魚店で買ったイシガキダイの刺身です。これがまた上品な白身で旨い!イシガキダイもネットでは磯臭いと書かれていましたが、全く感じません。私が磯臭さに対して鈍いだけかもしれませんが。

翌朝は曇天。昼から雨の予報だったので、早めにチェックアウトしました。窓からの景色は曇っていても美しく、立ち去りがたさが半端ない。というか、もう一泊したい気持ちでいっぱいでした。


次に奄美大島に行くなら、もちろん加計呂麻島を巡るのもいいんですが、赤尾木で二、三泊して何もしないで過ごすのもいいなあと。何もない集落だけど、そこがいい。既に「実家」みたいな思い入れがある場所になりました。次は雨の名瀬です。