【予約を信じるな!】奄美大島旅行記(3)
空港からの運転ストレスと闘いつつ、どうにか古仁屋の街に着いた我々ですが、さらなるトラブルが待ち受けていました。最中はアワアワしつつも「これはブログのネタになるぞ」などと思っていたのですが、今となっては面白く書ける自信がありません。とりあえず言っておきたいのは、
民宿の電話予約を信じるな!
かといってweb予約もアテにはならんぞ!
古仁屋に着いた我々は、レンタカー屋さんに電話を入れてその日予約していた「素泊宿 宮前」の前に車を停めました。レンタカー屋さんのスタッフが、ここまで引き取りに来てくれるというサービスなのです。しかし、待てど暮らせどスタッフは現れません。「車の引き取りだから、歩いて来てるのかもな」などと思い、車は路駐したまま宿にチェックインして荷物を預けようという話になりました。

素泊りの簡易民宿ですから、見た目は普通の民家です。「ごめんください、本日予約した者ですが…」と言いながら玄関のドアを開けると…そこには半裸の男性が立っていました。「ごめんなさい!」あわててドアを閉めます。どうやら玄関から正面の廊下の突き当たりがお風呂場で、出てきたばかりのようです。リスキーな間取りだなおい。
しばらく経って再びドアを開けると、さっきの男性が出てきました。「今日予約してるんですけど…」と声をかけると「あ、僕は客なんですけど」と。ですよね。宮前の主人は19時まで会議だそうな。その後はまっすぐ呑みに行く可能性が高いから、携帯に電話してみてね、とのことでした。どうやら我々の予約は、すっかり忘れ去られているようです。
困ったな、と思いつつ振り返ると、路駐していた車に子どもが乗り込もうとしています。何!?と思ったら運転席には女性が…レンタカー屋さんのスタッフでした。心臓に悪い。
レンタカーはそのまま引き取っていただき、我々は荷物を背負って古仁屋の街をぶらつきます。美味しそうな店や綺麗な教会を見て歩き、そして明日の加計呂麻泊に備えた買い物などをしているうちに19時になりました。

宮前の主人の携帯に連絡してみます。「おかけになった電話は、電波が届かないか、電源が入っていないため、かかりません」はい、留守電にもなってません。
その後も数分ごとにかけ直しますが、全く出る気配がありません。次第に暗くなる街並、つのる不安。こんな港町で宿無しかよ…

そんな時、知らない番号から突然着信がありました。「あのー、たんぽぽやですけど、今日お泊りですよね?」「いえ、違いますけど」「あれっ、そうですかー」何だ?と思い、電話が切れてから「古仁屋 たんぽぽや」で検索。
あーっ、ここかー!
旅行前に宿を探していた時、お問い合わせフォームから連絡したのですが返信がなく、そのまま忘れていたのでした。宮前の主人にもう一度電話します。やはり出ません。時刻は19時半近く。意を決して先ほどの電話にかけ直します。事情を説明して、何とか泊めてもらえることになりました。
こちらも民家まんまの素泊り宿。キッチンやリビングには何とも言えない「親戚の家」感があります。宿の女将さんは明るく気さくな方で、近所の飲食店なども教えていただきました。問い合わせフォームから返信がなかった理由を聞くと、サイトは息子さんが管理しているんだそうな。問い合わせが入ると息子さんから女将さんに口頭で連絡し、女将さんから電話で返事が来るシステムだとのこと。何だそのシステム。


ともあれ、部屋に荷物を置いて夕食に出かけます。最初に向かったのは女将さんおすすめの「美喜」。港町だけあって魚介料理が多く、シビ(キハダマグロ)の醤油焼きがいいツマミでした。惜しむらくは黒糖焼酎の種類が少ないんですよねえ。

次は前からネットでチェックしていた「神鷹」へ。ちゃんこ屋さんですが、郷土料理や鶏飯もおいしいらしいです。期待して行ったのですが、団体客でも入っているのかオーダーが異様に遅い。待っているうちにお腹いっぱいになり、鶏唐揚げの南蛮漬けや何かを軽く食べて終了です。


宿に戻って五右衛門に入り、泥のように就寝。散々な1日でしたが、何とか寝るところがあってよかった…明日はいよいよ加計呂麻島です。